近年、間もなく新作を発表するTHE DATSUNSや現在ヒット中であるJETといったオーストラリア産のイキの良いロックンロールバンドが出てきたが、今回紹介するTHE VINESはその先駆けとなったと言っても過言ではないだろう。
新人バンドとしては、充分すぎる大成功を納めてから2年。今回もクレイグ・ニコルズという男のソングライティングは素晴らしい。
彼らは、どっちかというとHRバンドよりであったDATSUNSや、もう少しガレージっぽいノリであるJETなんかとは違い、バックグラウンドはグランジであったのは間違いない。曲におけるウネリ具合、半音ダウンチューニングであるヘヴィさからも立証済みだ。NIRVANA meets BEATLESといった表現されてしまうほど、ポップな曲はとことんポップに、ヘヴィな楽曲はとことんヘヴィに徹している。(時にモロ、AやJはNIRVANAだし。)僕自身の好みの判断基準となるポップなメロディ、ハーモニーといったものも、好きと嫌いが紙一重になってしまうのだが、先行シングルであった@のサビに始まり、CEFGHIKと後半に素晴らしい楽曲が続く。
今年一番の大化けするかもしれない彼らに要注目する必要あり。
<お薦め度>★★★
2004/4/14 |